146.   若竹の賦   長沢勝俊 作曲

三本のD管(一尺八寸)、一本のA管(二尺三寸)による二章よりなる尺八四重奏曲。
尺八の未来は、若竹のごとく瑞々しい柔軟性のある演奏により、無限に広がってゆく
に違いない。作曲者の尺八音楽に託す夢と希望がここにある。

〔編成〕:尺八T・尺八U・尺八V・尺八W
〔演奏者の感想〕:





 146-2. 若 菜    松浦検校作曲

 初春の野辺に、乙女たちが若菜を摘む…そんな趣のある情景を歌った曲で、
優雅で目出度き曲です。歌詞は浪花の前田某、作曲は松浦検校で、八重崎検校
によって、三絃曲に箏の手付けがされました。前唄と後唄とは歌詞は違いますが、
歌も楽器も同じ節を繰り返すもので、後歌では乙女たちの、若菜摘む手の柔らか
さに、梅の枝で囀る沢山の鳥の声もはずんで、花の色も鳥の声も、一層
目出度くなっていきます。